映画っていいですね

映画っていいですね

 私が小学生の頃、下田の街の中には映画館が3つありました。黒船館や御幸館、その横にもひとつあったと思います。ゴジラキングギドラモスラ大魔神などワクワクドキドキしながら、見に行った覚えがあります。親戚の金物屋に母親が勤めていたので、小学校から帰ってくるとランドセルをおいて近くの駄菓子屋に入り込んで、ガッチャンと押すと中に、たわいもないおもちゃがでてくるのを一回10円で楽しんでいました。映画館はその30m先にあったのですが、映画を見るのに200円かかるので、小学生にとっては大金で、新作が来たから直ぐに見れるわけではなかった。看板や映画館の前に飾られた広報の写真を眺めては、ストーリーを予測していました。時にはアダルトな大人の映画の広告を横目でチラッと見ながら、はやくゴジラが来ないかなとかんがえていました。

 映画が好きだったので、中学生になると映画雑誌のロードショーやキネマ旬報を買って、外国の俳優や映画の情報を得ていました。映画音楽も好きになり、レコードで駅馬車エデンの東などを想いに耽りながら聞いていました。その中学校時代からだんだんと映画館の運営が困難になったのか、映画館が潰れて行くことになりました。下田の街で最後に観た映画は確か、タワーリングインフェルノだったと思います。 その後話題の映画が公開されると、沼津までいかなければなりまでんでした。中3の時に沼津で見たロッキーはいまでも、こころに残っています。ロッキーのテーマソングは自分を奮い立たせてくれた映画でした。このように映画は色々な場面で、自分の気持ちを落ち着かせてくれたり、奮い立たせてくれています。いまは昔のフランス映画やイタリア映画を観ては、その奥深さを感じています。淀川長治さんではありませんが、映画って本当にいいですね。